夫婦関係の悩みの捉え方を変える3ステップの考え方

何かに悩んでいるときは、その物事について深く考えます。

それでも解決の糸口が見いだせない時は、あえて視野を広く持つと、今まで見えていなかったものが見えることがあります。


それが

悩みから抜け出す考え方の3ステップ

  • step1:インプット
  • Step2:立ち止まる
  • Step3:アウトプット


の3段階にあてはめて考えるという方法です。

悩み解決に向けての新しい糸口が見つかるかもしれません。

この記事が役に立つこと

・悩み解決のための3ステップを知るとよい理由が分かる

・3ステップについて理解し、すべきことが分かる

そのステップを意識することで、悩みの沼から抜け出しやすくなります。

夫婦の関係の悩みを大局的にクリアに見るための3ステップとは

まずは、3ステップを簡単に理解しましょう。

たとえば、学生時代を思い出してみてください。
学生時代の学業での例では、

  • step1:学校の授業をインプット
  • step2:自宅での宿題や学習は習ったことを頭の中で吟味したり理解したり定着させることが立ち止まる
  • step3:テスト=頭の中に入れたもの出すことがアウトプット


と考えることができます。

同様に、夫婦の会話をきっかけとした悩みもその3つの段階に分けて考えることができます。

夫婦関係の悩みが生まれる3ステップ

夫婦関係においては、

Step1:インプット
数々の夫婦喧嘩や、かみ合わない反応の数々、嫌だなと思う出来事の数々を自分の中に取り込むこと

Step2:立ち止まる

無自覚と自覚的な2パターンがあります。

一つ目は、インプットされたものが自分の自覚がなく無意識に頭の中に溜まっていくこと。

自覚のあるパターンは、はじめから自覚がある場合、もしくはだんだんとストレスとして自覚するようになる場合があります。
そして、例えば”どうしてかみ合わないんだろう”などと意識的に考えることになっていきます。


Step3:アウトプット

「外に出すこと」ですが、アウトプットとしてStep2の部分で考えたものを自分自身の考えは整理され、相手にも分かりやすい素直な表現で伝えることができれば問題にはならないでしょう。

でも、これが中々うまくいかないことが問題になります。


はじめは穏やかに伝えてみるでしょう。人によっては、思いのたけをぶつけるかもしれません。
それでもうまくいかない時は、カウンセラーのところに相談にいってアウトプットの形を模索することもあります。

そのように、自分でどうアウトプット(相手に伝えるか)を意識的に悩んだり行動しているだけではなく、我慢の限界を超えコップから溢れてしまった水のように、ある瞬間を境に耐えきれないと爆発したり、鬱になってしまう、などもアウトプットの形になりえます。

私たちは、何も考えなくても当たり前のようにこのステップを踏んでいるのですが、結局いつも同じことを繰り返してしまっている気がしたり、根本から何かを変えたい時にはこのステップ自体を意識することも1つの方法です。

このように夫婦関係を大局的に見て、それぞれのステップの特徴を理解することで、同じように繰り返されストレスになる夫婦の会話や、パートナーに不満を持つ毎日について、今までよりもクリアに捉え考えられるようになり、悩みから抜け出す助けになります

出来事は同じでも考え方次第で結果は変わる

物事に対し、step1:インプット・Step2:立ち止まる・Step3:アウトプットの3段階で考えることを一度理解すると、多くの事象がインプット、立ち止まる、アウトプットに分けられて当たり前に感じられるかもしれません。

でも、学校の授業とテストのように分かりやすいものではなくて、

「日常の人間関係から生まれる出来事としてのインプットに対して、自分はどうアウトプットするのか?」

という質問になると、どうでしょうか?

理解を深めるために、1つ、認知行動療法の考え方をご紹介します。

「コップが割れた」

と、きいて(見て)

あなたはとっさに、どんなことをイメージしましたか?

「コップが割れた」という事実は1つです。

でも、そこから生まれる感情は、

・(また割った自分に対する)情けなさ
・(めったに割らないのにという)驚き
・(愛着に対する)悲しみ
・(怪我をしなかった)安心感
・(高価なコップだったという)残念さ

など人や状況によって様々です。

そして、そこから引き起こされる行動も違ってきます。

普段の夫婦関係も同じように、起こった事実、出来事は一つでも、生まれる感情や引き出される行動は変わってきます。


つまり、起こった出来事は同じでも、自分がどんな感情を持ち、どんな行動を選択するかによって、夫婦関係の結果、すなわち未来も変わっていくのです。


そのため、3ステップを理解して、意識と行動を変えることで未来を変えていくことができるのです。

では、そのステップを1つずつ見ていきましょう。

Step1:日常の小さな出来事や夫婦の言葉に目を向けてみよう

Step1:インプットに対する意識を高める方法です。

まずは、日々の小さなインプット=「小さな出来事」に目を向けてみることに意識を向けることがはじめの一歩です。

一つ一つの「出来事」に対して丁寧に意識を向けることによって、それら1つ1つに対して自分がどう思っているのか、どう考えているのかを知ることができるからです。

最初は、ただの出来事としか思えず、感情的には”何も思わない”というところからスタートするかもしれませんが、回数を重ねるごとに少しずつわかってきます。

例えば、「これ、洗っておいて」

という何気ない夫婦間の言葉の一言やお互いがよく使う言葉だったとします。

それが当たり前で気にしていない言葉だったとしても、その一言を気にとめると、その言葉を受け取った奥に自分のどのような思いや考えがあるのかが、見えてくる事があります。

インプットを疎かにするデメリット

夫が知らないうちに妻は離婚まで意志を固めていた、というような話を度々耳にします。

これは、夫側にこの「インプット」がなされないために、自分の認識のない間にアウトプットに向かったということに他なりません。

世の中の物事は、自分の一存で決まることではなく、相手があって動くものなので、このようなことも起こります。

このように、物事に気づかないで時間が過ぎるということは、残念な結果を引き起こすことがあります。

同じことは何も「妻の変化に気づかない夫」だけに起こるのではなくて、自分自身のことにも当てはめることができます

インプットへの意識がもたらすメリット

小さな出来事一つ一つに目を向けられるようになると、自分の気持ちが分かるようになりますし、

「何も変化がない日常なんてありえなかった」

「冷たいと思っていた世界も意外と優しい」

という事も分かるようになります。

Step2:出来事の意味付けと頭の中に置くコツ

一つ一つの小さな出来事に意識が向くようになると、その一つ一つに対して”考える”事ができるようになります。

頭の中に出来事をどのように滞在させるのか、つまり、捉え方・意味付けの”考え方”にはコツが必要なところです。

頭の中への置き方次第では、ただただ不満を積み重ねていき、辛い、悲しい、不本意なアウトプットに向かうこともできます。

一方、考え方のコツをつかんで、小さな出来事の積み重ね×自分の本心を確認しながら、ほんの少しずつでも自分の願う方向に向かう努力をすると、アウトプットされる結果は全く異なっていきます。

なお、この時、小さな出来事がパートナーからの言葉や行動の場合は、一人で考えすぎるのは要注意です。

面白いもので、言葉や行動は、「相手が発した言動=自分が受け取る意味」ではないことが多々あるからです。

その前提があるため、「妄想」に走ると逆に自分を苦しめることになります。

さらに、その1点にとらわれすぎると、視野が狭くなり相手がしてくれている他のことも見えなくなってしまうこともあるので、注意が必要です。

Step3:悩みの解決された日々を送ろう

日常の出来事に目を向け、頭の中への置き方(意味付け)を変えると、自ずとアウトプットは変わっていきます。

でも、それは今までの自分のアウトプットとは大きく異なることになることがあります。

価値観のアップデートとアウトプットの関係

一旦、理解を促すために夫婦関係とは全く関係のないことでイメージしましょう。

例えば、生まれた時から、毎日新鮮な魚がたくさん身近にあり、魚は裁いてお刺身で食べるのが当たり前。

それ以外の食べ方は焼き魚ならかろうじて許せるけどそれ以外は邪道だと考えている。でも、お魚を食べきれずダメになってしまうのをなんとかしたいという悩みがあったとします。(仮に、のお話です)

私たちは、自分に関係ない話では、そんなの煮ればいいとすぐに分かりますし、そう思います。

しかし、私たちは不思議なもので、他人から見ると簡単なことにも関わらず、自分の頭の中では思い込みや強く根付いた自分ルールがおかしなくらい妥当な考えを邪魔をして、悩んで抜け出せなくなってしまうようなことも起こすのです。

このお魚の悩みに対して、Step2の部分で、”魚をゆでるなんてもったいない!”という価値観をアップデートして、”煮る”という今までには取り入れたことがなかった新しい考え方・方式を採用したとします。

すると、”たくさんお魚がある”という元々の事象は一緒でも、悩みとなっていたことは解決されます。

ですが、悩みが解決された結果として、今までのとは全く別の料理が出来上がっている、ということは起こります。

この時に気づいてほしいのは、新しい方法で料理をするには、鍋や醤油や煮魚を置ける皿という新しいアイテムや方法が必要になるということなのです。

アウトプットで新しく必要になるものとサポート

長い例えになってしまいましたが、これが、夫婦関係や自分の悩みにも同じことが言えます。

Step1の出来事に意識を向けること、そして、Step2でそのことへの考え方や意味付けを変えることは、自分の頭の中で”気づく”ことや柔軟性によって出来ます。

ですが、Step3で新しいアウトプットをしていくときには、新しいお皿や調理法が必要になったように、新しい表現方法や、新しいサポート、場合によっては新しい環境が必要になることがあります。

その時には専門家の助けを得るのもよいでしょう。

そのため、sortettaでは気づきのカウンセリングと、前に進んでいくためのコンサルティングの両面からサポートが必要だと考え、今の悩みからの気づきを得ることはもちろんのこと、その後に、願いの実現に向けて伴走することを大切にしています。

一人で同じところをぐるぐると悩んでしまっていることも、安心できる場所で口に出したり、違う視座・視点から見ることでいつもとは違う景色がみえるものです。

「夫婦の対話の練習帳」では、夫婦関係をきっかけに自分も夫婦も幸せに導くための考え方や具体的な方法について書かれた記事が他にもありますので、幸せに生きるための手助けにしてもらえたら嬉しいです。

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