夫や妻への不満の上手な伝え方①気持ちが伝わり行動が変わる夫婦の会話
たとえば、こんな夫婦の会話ありませんか?

食事の時にスマホ見るのやめてくれない?

えー・・・(上の空)あ!うん、ごめん

毎日のことなんだから、いい加減やめてよね・・・ほんとにもうさ

そんないい方しなくたって・・・
この記事は、夫や妻に変えてほしい行動がある(不満を持っている)方に向けて、伝え方と行動を変えることで、理解し合えるよりよい夫婦関係を築く方法について書かれています。
この記事で分かること
・不満が解消されやすくなる会話の仕方の5つのポイント
・相手に行動を変えてもらいやすくなる具体的な会話の仕方
もし、夫婦のパートナーへの不満が「話を聞いてくれない!」ということなら、こちらもご覧ください。
夫や妻に不満を伝える時のポイント5つ
ここでは5つのポイントをお伝えします。
相手に自分が不満に思っていることを伝え、受け止めてもらい、何かを変えてもらうためにはどれも重要です。
ぜひ、ゆっくりと進んでくださいね。
①相手が理解し、受け入れてもらえる表現をしよう
頭の中のフレーズをそのまま出したくなったら…一呼吸が必要です。
まずは、こちらの台詞をよんでみてくださいね。

この記事、流し読みしないでちゃんと読んでよ!
こう書いたことには理由があるものの、気持ちよくはありませんでしたよね。
ごめんなさい💦
さて、出だしから”気分悪い”と思ったかもしれませんが、伝えたかったのは、その”気分”なんです!!
クマさんの台詞を聞いた(見た)あなたは瞬間的にどう思いましたか?

はい??そんなの自分の好きでいいじゃない!
こんな風に思いませんでしたか?
思わなかったあなたは、感情の起伏のコントロールの仕方を逆を教えてほしいくらいです・・
さてさて、1つ目台詞の印象を記憶の片隅におきつつ、次に行きましょう。

あなたのことを思って一生懸命書いたから、流し読みをしないでもらえたら嬉しいな
これを見た時はどうでしょうか?
伝えていることは、先ほどと同じように”流し読みをしないでほしい”ということですが、言われたとき(頭に入ってきたとき)の印象=心に瞬時に浮かんだものは全然違いますよね。
(実際に受け入れるかどうかは別として)
どちらの方が、くまさんの
①主張を理解し
②受け入れてあげてもいいかな
と思えたでしょうか。
”言い方は大事”
ですよね。
その上で、ここでお伝えしたいことは、
今、相手にリクエストをして何か相手に変えてもらいたいことがあなたにあるなら
相手に
①理解し
②受け入れてもらわなければ
ずっと状況は変わらない
つまり
ポイント
相手に
①理解してもらい
②受けれいてもらいやすい
<伝え方・表現>
をすることが必要
だということです。
そこで、相手に理解してもらい、受け入れてもらえるための考え方と、表現に必要な大事なポイント5つをご紹介します。
伝えるための努力をしても伝わらない。というときはこちらの記事も参考くださいね。
②夫婦の不満解消のために、伝えるべきことを明確にしよう
不満がある時、私たちはこのように表現してしまうことがあります。

うさぎさんは、いつも帰ってきたらご飯があっていいなあ

洗濯もしなきゃいけない!!

ちょっとくらい自分で動いたりできないの?
見たままを言う、自分の感想を言う、曖昧な言葉など・・
事情はどうあれ、くまさんはウサギさんに対して、
「もう毎日くたくたで帰ってきて食事を作るのは限界!うさぎさんが何もしてくれない不満」
があったとします。
ですが、先ほどのクマさんの台詞で
”うさぎさんが積極的にご飯を作ったり家事をしてくれて、クマさんが楽になる”
ことは叶いそうでしょうか。
このとき、ウサギさんの気持ちは聞いてみないと分かりませんが、

前に一緒にやろうとしたら邪魔だと言われたことがあるからな。。自分は手を出さない方が、手際のいいくまさんの邪魔にならなくていいみたい
と、うさぎさんなりにクマさんのことを考えている可能性だって否定はできません。
そうであれば、うさぎさんだって”クマさんの負担を減らしたい”と思っており、心の底の思いは一緒です。
それならば、その思いをどう表現しあうか、どう行動に落とすかということが課題になってきます。
ポイント
①「心の中で思うこと」と「伝えるべきコトバ」は別
②(伝わらないなら)曖昧さがない表現をする
この部分が課題となり、伝わらないと悩んでいる方はすごく多いので、今一度意識をしてみてくださいね。
言葉に出すべきことは、

疲れて帰ってきてご飯を作るのがつらい。
でも、材料もあるし今日は作るから、明日は作ってほしい。
とりあえず今日は洗濯機を回してほしい。
というようなことです。
③夫婦の不満は、相手に対して不満に思う「行動」に対して伝えよう
私たちが相手に対して不満に思うことの大半は、相手の「行動」に対してで「人格」に対してではない、ということがあります。
食事をするときの夫や妻に不満がたまっていたとしても、それは
夫や妻の食べ方が嫌い
(正確には、夫や妻の肘をついている食べ方を私は嫌だと思っている)
ということであって
夫や妻が嫌い、とはなりません。
このように落ち着いていれば簡単に理解できます。
でも、私たちの脳には一般化、歪曲等とよばれる働きがあり、食事の食べ方が嫌(食事の食べ方=嫌い)なだけだったはずが、どんどんそんなあなたが嫌い(あなた=嫌い)というように勘違いをしてしまうことがあります。
この点については、対処法も含めてこちらの記事に詳しく書かれていますので参考にしてください。
④夫婦の不満を解消したいなら、過去は持ち出さない
たいていの場合は、何度言っても伝わらず、繰り返される相手の行動に対して不満がたまる、というのが日常だと思います。
ですので、不満を持つ側はこれまでの積み重ねに対する記憶も合わせて出てきてしまいますが・・・
不満を受け入れてもらうには、過去のことには(なるべく)触れない

それ、すっごく難しい
そうですよね。
「積み重ねがなければここまでの不満にはならない」ということは、その通りです。
でも、”不満をなくす”ことをしたいなら、損して得とれではありませんが、一考の余地があります。
過去のことも思い出すと、話が一般化されてしまい、お互いの気分だけが悪くなってしまうからです。。

あなたはいつもそうやって・・・

いつもってなに?!
これでは、実際に直してほしい行動の話はどこかに行き、お互いを傷つけあう空中戦になってしまいます。
もう一つの理由は、人が新しい行動を習慣にするには時間がかかるので、習慣を変えるためにある程度の時間がかかるのは人間としての性だからです。
そのため、淡々と伝え、日々新しい行動をすることで、習慣化に向けて動いていく方が、結果的にお互いに幸せな選択肢になる確率は上がります。
⑤夫婦の不満を伝える前に、感謝できることを思い出そう
夫や妻、相手への不満の気持ちが大きくなってしまっているときほど、ほかのことに目を向けることは難しいものです。
でも、何かしら、相手が自分にしてくれていることや考えてくれていることを探してみましょう。
今この瞬間のことは見つからなかったとしても、過去のことではあるかもしれません。
夫や妻への不満や怒りの思いだけで相手に不満の感情をぶつけるのと、心の片隅に感謝を感じながら言葉を発するのでは、自然と選ぶ言葉もトーンも話すスピードも表情も変わります。
それにより、相手が受け取る印象も変わります。
叶えたいことは、夫や妻を打ち負かすことではありません。
叶えたいことは、自分の思いを受け取ってもらい、自分も相手も気持ちよく過ごすために、相手(夫や妻)に変わってほしい(まずはリクエストを受け取ってほしい)ということです。
相手が受け取り、変わってくれるかはわかりません。
でも、伝えることで反発を生むか、あなたの思いを受け取ろうと思うかどうかの印象は、感謝をもって伝えるかどうかで変わるかもしれません。
【必見】気持ちが伝わり行動が変わる、上手な夫婦の不満の伝え方
これまでみてきた5つのポイントを理解した上で、ぜひ使ってほしい方法です。
最初は違和感が大きいと思います。
でも、1か月もしないうちに変化を感じられると思いますので、ぜひ続けることにトライしてくださいね。
では、その方法です。
上手な不満の伝え方
- 相手が落ち着いていることを確認して、夫や妻の目を見て
- 夫や妻の「行動」に対するリクエストを、その場で明快に伝える
- その行動に対しての思い(感情)をはっきりと簡潔に伝える
- 沈黙
- 改善をお願いしたいのは行動に対してだけであることと同時に、夫や妻自身への好意や尊敬を伝える
うさぎさんとクマさんの実際の会話です。

(相手の目を見て)うさぎさん

ん?

食事の時には、スマホを見ないでほしいんだ。

うん・・・

おいしく食べてもらいたいと思って作ってる。だから、スマホに意識がいって料理をしっかりと味わってもらえてないと思うととても残念で、作る気がなくなってしまうんだ。それに、会話ができないのもすごく悲しい。

・・・数秒
(あえて、気持ちを感じたり、理解をする時間をとります)

うさぎさんが好きだから一生懸命作るし、会話をしながらおいしそうに食べてくれるうさぎさんの笑顔も大好きなんだ。だから、スマホのことをやめてほしくて。いつも一緒に食事ができるのを嬉しく思ってるよ。いつもありがとうね。

うん。今日はごめんね。気持ちわかったし、一緒に食事を楽しみたいよ。
繰り返しになりますが、最初はお互いが慣れないので”変な感じ”がするかもしれません。
いつもの自分の表現方法、夫や妻に遠慮する気持ち、自分の意志をはっきり伝えるのが苦手など、理由はいろいろと考えられます。
でも、今不満に思うことがあって、これまでの伝え方でうまくいかず、何かを変えたくてこの記事を読んでくださっているのであれば、チャレンジする価値はあります。
相手に、自分自身が責められているわけではないことを分かってもらうことは重要です。
そして、「行動」「感情」を切り分け、それらをお互いに上手に言葉にしたり理解できるようになると、努力を重ねるごとにお互いへの理解が進み、今までとは違った二人になっていきます。
なお、お互いがフラットな感情の時に、今度なにか相手にリクエスト(不満を変えてほしいというのは、相手への改善リクエストです)をしたい時には、いつもとは違った方法で伝えたいということを相手に伝えておく方とよりスムーズです。

ぜひ繰り返しチャレンジしてみてくださいね!
「会話が変われば夫婦は変わる」
お互いを大切にしたいと思う人を応援しています。
友達にも親にも話しにくい夫婦のこと、暗闇から抜け出せなくなってしまっている方も、笑顔でいられる毎日に向かって、一緒に一歩ずつ進みましょう。